マカが甲状腺疾患を誘発する?

マカが甲状腺疾患を誘発する?

マカが甲状腺疾患を誘発する?
マカが甲状腺疾患の原因になると考えられることがあります。

マカが甲状腺腫を引き起こすと考えられる要因は、主に2つあります。
  • ヨウ素の摂取
  • グルコシノレートの摂取
しかし、これらの情報は、その経緯を省いて結論だけが誤解されたケースだと考えられます。
ここでは、マカと甲状腺疾患について、解説しています。

マカのヨウ素と甲状腺疾患

マカはその成分にヨウ素を含みます。
また、ヨウ素を過剰に摂取すると、甲状腺疾患を招くことがあります。

そのため、マカにヨウ素が含まれることから、甲状腺疾患を引き起こす、と誤解されたと考えらますが、
マカに含まれるヨウ素は牛乳一杯程度のヨウ素量しかありません。
(下記/ヨウ素を多く含む食品 ご参照)

ヨウ素の摂取上限量は2.2mg(2,200μg)

世界の一日ヨウ素摂取基準量は150μgで、アメリカ人の平均ヨウ素摂取量は概ね93μg/日と、基本的にヨウ素摂取不足です。
一方、厚生労働省の発表によると日本人の平均ヨウ素摂取量は約 1,500μg/日で、 これは世界のヨウ素基準摂取量から考えると、概ね10倍にもなっています。

しかし、日本は世界と比較して甲状腺疾患患者が多いかというと、世界と大きく異なりません。
そして、厚生労働省も摂取基準量よりも、耐容上限量の設定に重きを置き、日本人を対象にした研究が必要である、と発表しています。

その内容によると、日本人成人のヨウ素摂取の健康障害非発現量を3.3mg(3,300μg)とし、 不確実性因子を1.5と仮定して、2.2mg(2,200μg)/日(3.3mg/日÷1.5=2.2 mg/日)を成人男女共通の耐容上限量としています。
また、一日の摂取量ではなく、連続的なヨウ素摂取に適用される耐容上限量としています。

マカに含まれるヨウ素量

マカに含まれるヨウ素量は、食べ物として摂取するか、サプリメントで摂取するか、 その形態によって異なるものの、日本ではマカの食品はほとんど流通しておらず、サプリメントの形で摂取する場合がほとんどのため、 ここではサプリメント1粒に含まれるヨウ素量を他の食品と比較しています。

マカのサプリメントはその粒の大きさによるものの、 容量は概ね0.3~1g程度で、ヨウ素量は0.0015~0.0052mg(1.5μ~5.2μg)程度しかありません。
仮にマカのサプリメントを1日3粒摂取した場合、 0.0046~0.0156mg(4.6~15.6μg)で、 これは日本人の一日平均ヨウ素摂取量1,500μgの0.35%以下、 あるいは、他の食品と比較すると牛乳1杯よりも少ない量になっています。
また、ヨウ素を多く含む他の食品と比較してもマカのサプリメントに含まれるヨウ素量はほとんど無視できると考えて良いようです。

ヨウ素を多く含む食品
乾燥のり(1枚/0.4g) 1,193μg 牛乳(1カップ/180ml) 44.4μg 鶏肉100g 40μg
たら(100g) 350μg 昆布(1キレ/5g) 12,000μg まぐろ(100g) 14μg

マカのグルコシノレートと甲状腺疾患

マカはアブラナ科の野菜です。
アブラナ科の野菜には、グルコシノレートが含まれますが、 グルコシノレートはヨウ素の摂取を阻害します。
(マカはヨウ素を含むと同時にヨウ素の吸収を阻害するグルコシノレートが含まれます。)

また、ヨウ素が不足し過ぎると甲状腺疾患を起こします。
そのため、マカを摂取すると甲状腺疾患を引き起こすと考えられていますが、 上記で見たとおり、日本はそもそもヨウ素摂取が世界的に見ても多いため、 ほとんど気にする必要はありません。

グルコシノレートの効果

グルコシノレートは医療成分として使われ、 発がん物質をはじめ、体の中の異物の除去してくれる優れものです。

グルコシノレートはキャベツやブロッコリーなど、アブラナ科の野菜に多く含まれ、 当然、アブラナ科の野菜であるマカにも含まれています。

もともと甲状腺疾患がある人はヨウ素の摂取を制限される

もともと甲状腺疾患がある人の場合、医師からヨウ素の摂取を控えたり、多めに取るよう指示があります。
その場合はマカのサプリメントの摂取は医師の指示に従って下さい。


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